サッカーボールはなぜ5角形や6角形なの?サッカーボールの構造とは


サッカーボールをイメージすると、真っ先に「白と黒でできた球体」を思い浮かべませんか?

しかし、「なぜ白と黒なのか?」や「なぜ5角形と6角形でできているのか?」等、一度は疑問に思う事があっても、実際にその理由をご存知の方はあまり多くはないのではないでしょうか。

実は、サッカーボールの構造には、しっかりと意味があって、緻密に計算された上で造られているんです。

今回はそんなサッカーボールの構造にスポットを当てて詳しくご紹介していきます。

1.現在のサッカーボールが誕生した理由

そもそも、皆さんが知るような一般的なサッカーボールが誕生したのは、1960年代頃と言われています。

それまでは、牛の膀胱を空気で膨らませ、その周りに天然の牛の皮で包み縫い合わせるという、至ってシンプルな造り方だったそうです。

しかし、ボールが均一ではなく凸凹していたため、思った方向に蹴れなかったり、天然皮革なため、雨による水分を吸収して重くなってしまう等、非常に扱いが難しいことから現在のサッカーボールの構造が用いられるようになったようです。

また、この頃から白黒テレビが普及しはじめたこともあり、白黒テレビでもボールが見えるように、白と黒のボールになったと言われています。

2.サッカーボールの構造


一言にサッカーボールと言っても、様々な色やデザインの製品がありますが、一般的なサッカーボールは、5角形と6角形の外部パネル(サッカーボールの表面を覆う人工皮革で造られたパネル)を縫い合わせることで造られています。

また、サッカーボールの内部には空気が入っていますが、その周りには4つの層が重なっていてそれぞれ役割があります。

表面層

人工皮革を使用することで、滑らかなタッチと、ボールの耐久性を高めます。表面の空気抵抗を減らす工夫等もしています。

ポリウレタン層

ポリエステル布とコットン等を使用し、ボールの変形を抑え、中にあるチューブを守る働きをします。

裏打ち布

布とゴムの複合材でできた補強層で、縫い目の開きを抑え、チューブを保護する働きをします。

チューブ

空気を入れるための部分で、空気の漏れを最小限に抑える工夫や、ラテックスチューブやブチルチューブ等があり、使用シーンによって使い分けたりします。

3.なぜサッカーボールは5角形と6角形からできているのか

サッカーボールの形状は、正5角形(12個)と正6角形(20個)の32面体(準正多角形)の外部パネルで造られています。

正多角型(同じ大きさで同じ形のもの)のパネルで一つのサッカーボールを造ろうとすると、最大でも20面体までしかできず、どうしてもゴツゴツとした部分ができてしまい、バウンドする方向やボールの回転が予想できません。

面の数を増やすことで、より球体に近い形状になるため、最も多く面の数を実現できる5角形と6角形が用いられています。
その結果、力が均等に加わるようことでコントロールがしやすくなり、選手にとって扱いやすいボールになりました。

4.縫い方によってボールの質が違う

サッカーボールの縫い方には、「手縫い・機械縫い・サーマルボンディング」という3種類の手法があります。
それぞれによって特徴や金額が大きくことなるため、使用シーンによって使いわけるといいでしょう。

手縫い

一つ一つ丁寧に手縫いする手法で、手間がかかる分、太くて強い糸で縫い合わせすることができるため、厚みのある強い人工皮革パネルを使用することが可能です。

クッション性も良く、摩擦にも強いボールなため、試合でも練習でも使う事ができます。

普及しているサッカーボールのおよそ8割がこの手縫いで造られたサッカーボールと言われています。
しかし、全て手縫い作業となるので、個々の縫い目が微妙に荒れてしまうため、人工皮革パネル同士に隙間が残り、雨天時に、その隙間から水が浸入してボールが重くなってしまうといったデメリットもあります。

機械縫い

ミシンを使用して縫い合わせる手法で、他の縫い方と比べて簡単に造ることができるため、低価格で購入することが可能です。

しかし、ミシン針に通る細い糸しか使用できないため、薄い人工皮革パネルでしか縫う事ができません。
そのため、どうしても強度や耐久性に欠けてしまいます。

ドリブルやリフティング等、技術を磨くための個人練習用として使うのがベストと言えるでしょう。

サーマルボンディング

手縫いや機械縫いのデメリットを全て補えるのが、このサーマルボンディングです。
人工皮革パネルを熱によって圧着する手法のため、隙間も縫い目もないのが特徴です。
また、隙間がない事から、雨天時でもボールの重さは常に一定で、どこを蹴っても均一に力を加えることが可能です。

そのため、世界中の公式試合やプロの試合等で使われる事が多いのもこのサーマルボンディング。
本格的にサッカーに取り組みたい方にはおすすめのボールといえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
サッカーボールの構造はしっかりと意味があり、丁寧に計算された上で設計されているんです。
時代によって日々進化していく事で、選手がよりよいパフォーマンスを発揮できるようボールも進化していったんですね。

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